【初めての油絵】油絵の具でオススメの色 | この14色があれば大丈夫!

こんにちは、画家の落合です。
今回は油絵の具のお話です。
画材屋さんに行くとたくさん色数があり
どれを揃えればよいのか迷いますよね。
自分が好きな色を直感で選んでもいいですが
持つ色が偏ってしまったりするものです。
惹かれてたくさん買ってみたものの
結局あまり使わなかった…なんて経験が私にも
結構あります。
そこで色選びに失敗しないために
基本に持っておくと便利な色
やさしく解説していきます。

油絵の具でオススメの色は14色

色選びのポイントは
白色系 赤色系 青色系 紫色系 緑色系
褐色系 黄色系 黒色系
をバランス良く持つことです。
自然や人物、静物などあらゆるモチーフの
再現が自在にできるのと色彩感覚の勉強にも
なります。
また、どの色とも混色しやすく絵の具自体も
発色や艶感、固着力や耐性に優れている
必要があります。
これらを踏まえて選定したオススメの14色
がこちら。

 

シルバーホワイト
バーミリオン
カドミウムレッド
ローズマダー
セルリアンブルー
コバルトブルー
コバルトバイオレット
ビリジャン
ローシェンナ
バーントシェンナ
ベネチアンレッド
カドミウムイエロー
イエローオーカー
ピーチブラックorアイボリーブラック

 

※ピーチブラックは青味がかった黒、
アイボリーブラックは赤味がかった黒
です。色合いを見てどちらか好きなほうを
選ぶといいと思います。

白色系絵の具解説

〈シルバーホワイト〉

下地段階から描き込みの段階まで幅広く
使える万能色です。
透明感もあるので塗り重ねても
白くなりすぎず自然な温かみのある
明るい画面を作ることができます。
あらゆる色と混ぜて使えるので私は
30号(170ml)チューブを愛用しています。

赤色系絵の具解説

〈バーミリオン〉

混色してもなかなか作り出せない
味のある色合いです。
人物の血色感を出したり自然物の深みのある
色合いの表現に欠かせません。

 

〈カドミウムレッド〉

しっかりした鮮やかな赤の発色を
求めるならこれ。
クリアで存在感のある赤は抽象画など
ポップな表現にもオススメ。

 

〈ローズマダー〉

透明感のある赤。厚塗りではなく仕上げの
描き込みに向いています。
花など植物の瑞々しい色の表現に。

青色系絵の具解説

〈セルリアンブルー〉

固着力に優れているので下地段階に
活躍します。海や空、自然風景の背景
を描く時に。

〈コバルトブルー〉

人工的で鮮やかな青。固着力が強く
半透明なので下地から描き込みまで
活躍します。

紫色系絵の具解説

〈コバルトバイオレット〉

鮮やかなスミレ色の色調。白色と混ぜて
色調を作るときれいです。
植物の渋みや深みのある色の表現に。
褐色系絵の具(ローシェンナ、
バーントシェンナ、ベネチアンレッド等)
と混色すると色味が鈍くなるので
避けたほうがベター。

緑色系絵の具解説

〈ビリジャン〉

そのまま使っても発色がきれいですが、
混色もしやすいです。
人物の肌の色を作るときに忍ばせたり
カドミウムイエローと混色して
黄緑色の色調を作ったり多用できます。

褐色系絵の具解説

〈ローシェンナ〉

風景画や人物画などに活躍する
黄色みがかったナチュラルな色です。
空間の奥行を出す中間色を生み出すのに
活躍します。下地作りにも使いやすいです。

〈バーントシェンナ〉

赤みがかった褐色暗部の色調づくりに。
あらゆるモチーフの描写に使え、モノを
立体的に描く際に欠かせない色です。

〈ベネチアンレッド〉

赤みの強い褐色。赤の表現をしたいときに
いきなり赤色を使用するよりも場になじむ
自然な印象を与えます。

黄色系絵の具解説

〈カドミウムイエロー〉

存在感のある強い発色。単体で使う以外にも
混色して柔らかい色調に調整して
多用できます。
白系や赤系と混色して人物の肌の色
表現したりなど。

〈イエローオーカー〉

不透明で柔らかい色調。下地に用いると
温かみのある画面に仕上がります。
描写する際の中間色の色調づくりにも
便利です。

黒色系絵の具解説

黒の表現をしたいときに黒色の絵の具を
チューブから出した状態のまま用いると
色が強すぎて浮いてしまいます。
混色をして色を和げて色調に深みを
持たせると画面に馴染んでいきます。

〈ピーチブラック〉

青味がかった紺っぽい黒。
乾燥が遅いので厚塗りに注意したり、
乾燥促進剤を用いると良いです。

〈アイボリーブラック〉

赤味がかった温かみのある黒。
同じく乾燥が遅いので注意。

まとめ

油絵の具でオススメの14色を解説
してきましたがいかがでしたか?
使っていくとお気に入りの色や使いやすい色
が自分の中で出てくると思います。
好きな色系の絵の具を買い足す楽しみも
ありますが、まずは基本の色を使い込んで
自分の物にすることです。
チューブから出してそのまま使うよりも
混色して自然な色調にしたり独自の色を
生み出すことが大事です。
私も油絵を始めたての頃は混色に奮闘し
自分の好きな色調を追求することで
少しずつ独自の世界観を確立していった
ものです。
ぜひ自分らしい色調で表現する楽しみを知って
くださいね。では、またお会いしましょう。

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