風景画を描いてみたいと思っても、
どんな景色を選べば良いのか迷う方は
多いです。
好きな景色や描いてみたい景色を
選んだつもりでも、途中で難しくなって
手が止まってしまうこともあります。
この記事では、風景画の題材が決まらない時
の考え方と、初心者でも選びやすい題材の
見つけ方をやさしく解説します。
風景画の題材が決まらない原因とは

風景画の題材が決まらない大きな理由は、
選べる景色が多すぎることです。
空、木、建物、水辺など、風景には最初から
多くの要素が入っています。
「どこを切り取ったら面白いだろうか」…と
魅せ場を探していると、何を主役にすれば
よいかピンと来ずに選ぶ段階で
迷いやすくなります。
特に風景は題材で独創性を出そうとしたり、
きれいに映える景色をそのまま描こうとする
と、初心者にとっては、かえって
難しい題材を選んでしまいがちです。
空、山、川、海、木、花、建物の題材は
一見すると素朴でほかの風景作品と
差別化しにくいところがあります。
平坦な自然風景だと主役を
見つけにくかったり、魅力的な主役を
見つけたところですごく構造が複雑だったり
します。
題材は素朴でシンプルな何でもない風景でも
描き手の雰囲気で味わいのある作品に
なったりするものです。
無理やりひねり出さずに簡単に考えると
案外描きやすくなります。
選びやすくなる考え方をこのあと解説します。
初心者が題材を選ぶときの3つの基準

初心者が風景画の題材を選ぶときは、
まず描きやすさを基準にすると
進めやすくなります。
見るポイントは3つあります。
①形がシンプル
単純な線や色面で表現できるものを選びます。
複雑な構造や多すぎる要素は
省略してもかまいません。
②奥行きが複雑すぎない
近景から遠景まで様々な自然物や建物が
いくつも入り組んでいると
描き分けが難しくなります。
前後の複雑な位置関係を示すのは大変なので、
近くの風景から遠くの風景まで
見通せるようなすっきりした構図が
おすすめです。
③光と影、色の印象を掴みやすい
どこから光が当たって、
どこに影ができているのか
分かりやすいものが圧倒的に描きやすい
ですし、描いた時に自然な佇まいになります。
自然物の色は全体的にくすんだ色よりも
くっきり鮮やかな緑や青黄色、
建物の色なら明るく澄んだ色を選ぶと
魅せ場を作りやすくなります。
この3つを意識するだけでも、
途中で混乱しにくい題材を
選びやすくなります。
初心者におすすめの風景画の題材
初心者に向いているのは、
主役がはっきりしていて、
画面の情報が多すぎない風景です。
たとえばこんな風景がおすすめです。

一本道

海
建物が少ない公園

木が1本か2本の風景

空が主役の景色
こうした景色は、
何を描けばよいかが分かりやすく、
形の整理がしやすいので
光と影を追いやすくなります。
最初は見た瞬間に構図が頭に入りやすい景色
を選ぶと安心です。
実際に外に出かけて探してみたり、
自分で過去に撮影した風景写真から
探してみるのもいいですね。
遠出しなくても近所の公園や川、
木のある風景、自宅の窓から見える風景でも
いいかもしれません。
身近なところに描ける材料が転がっています。
最初は避けたい難しい題材
一方で、
最初から選ばないほうが良い題材もあります。
たとえば、

密集した木

建物などが多い街並み

人や車が多い街並み

逆光が強い夕景

波や雲が複雑な海
などです。
これらの題材は見どころがあって魅力的に
見えますが、形も情報量も多く、
何を省いてよいか判断しにくくなります。
また自己流で何かの存在を省いたりすると
たたずまいが不自然になったり
辻褄が合わなくなることもあります。
初心者のうちは、描きたい景色より、
描き切りやすい景色を選ぶ方が
うまく進みやすいです。
これらの複雑な形状をした題材を描くときに
必要なのは、複雑な形を単純化した構造で
捉えることです。
形の切り替わる描くべき所と
描き流すところを見極めていく必要が
あります。
シンプルな風景に慣れてきたら
挑戦してみても良いかもしれません。
題材が決まらないときの選び方の手順

題材が決まらないときは、
順番を決めて選ぶと迷いにくくなります。
①好きな景色を3つ出す
まず、自分が描いてみたい景色を3つくらい
出してみましょう。
②一番シンプルな景色を選ぶ
先ほど出した3つの案の中から
形が一番シンプルで単純なものを選びます。
③主役を1つ決める
風景には空、木、道、建物などがあると
思いますが、その中から主役を一つだけ
決めます。
直感で惹かれたものや好きなもの、
光がきれいに当たっていて存在感があるもの、
きれいな色で映えそうなものなど
風景から感じ取りながら主役を決めましょう。
④不要な要素を減らす
最後になくても困らない要素を
減らしていきます。
木の数をへらしたり、道や建物を省略したり、
シンプルな構図を作るために調整しましょう。
こうすることで初心者でも取り組みやすい
題材に整理できます。
まとめ

風景画の題材選びで大切なのは、
きれいな景色をそのまま選ぶことではなく、
自分が描き切りやすい景色を選ぶことです。
初心者のうちは、形が単純で、
主役が分かりやすく、
情報が少なめの風景から始めると
進めやすくなります。
挫折せずに描き切ることができるので
制作のモチベーションも
上げることができます。
題材選びが少し楽になるだけでも、
風景画への苦手意識はかなり減っていきます。


















