絵の題名の付け方とは?作品価値や独自性を高める題名の考え方

こんにちは、画家の落合真由美です。

絵を描き終わった後に
題名を何にしようか?
としばらく考え込むことがありませんか?

絵を描く人なら誰でも経験のあること
だと思います。

題名次第で絵の印象が変わったり、
作者の人となりがなんとなく分かったり、
絵の題名は結構重要なポイントだと
私は思っています。

題名が思いつかないので
無題にしてしまったり、
ありきたりな題名にしてしまっては
とても勿体無いです。

ぜひ自分らしい題名をつけてみましょう。

今回はその「題名」の考え方について
お話ししていきます。
題名の付け方で困っている方、
いつもマンネリな題名になってしまい
新鮮さがほしい方の参考になれば
と思います。

題名をつけるメリット

題名をつけることで
作品の価値が上がったり、
見る人に興味を持ってもらう
きっかけになったりするものです。

作品が生まれるまでのバックグラウンドが
見る人に伝われば
作品の世界に惹き込むことができます。

題名をつけるメリットは沢山あります。

せっかくなら自分の拘りを題名にのせて
作品をより魅力的なものに
していきましょう。

【題名をつけるメリット】

制作意図が伝わる

作品の見どころが分かる

制作時の感情を共有できる

何を描いているのか伝わる

作者の世界観が伝わる

視覚以外の情報が伝わる
(対象の感触、匂い、味、音など)

題名の意味を考える楽しみを提供できる

作品に意外性をもたらす

作品に独自性をもたらす

作品がドラマチックになる

作品に付加価値がつく

かっこいい題名の考え方

題名は色々な切り口から
考えることができます。

具体的に何かを描いた場合、直接的に
「何を描いているのか、
どんな場面を描いているのか」
を題名にすれば
分かりやすく共感してもらえます。
ただ没個性的になりがちかもしれません。

作者なりの世界観をだすには
安定感のある画力や発想力が大事なことは
言うまでもありませんが
題名で独自性をだすのもとても効果的です。

例えば、
実際の目に映る情景や物に即して
題名を考えていく即物的な思考から、
現実ではなく頭の中だけでイメージを
展開していく観念的な思考
題名を考えたりしても
面白く個性的な題名が
思い浮かんだりするものです。

基本的な考え方のベースとしては
見た人に癒しや心地よさ、
希望を与えるポジティブなフレーズ
ひねり過ぎていないフレーズが理想です。

ネガティブなフレーズや
難解すぎるフレーズは共感されにくく、
見る人を遠ざけてしまいます。

 

【かっこいい題名の考え方一例】

描いてる対象の名称

モチーフのどこにこだわっているのか
ピンポイントな部分の名称を
挙げてみましょう。
作者の思いや独自性が伝わったりします。
例えば花を描いて花の名称を題名にする
のはポピュラーですが、
「花びら」や「花の蜜」など
よく見ないと分からない部分を
題名にすると本質的な魅力が
生まれたりするものです。

 

感情

感情は目に見えない抽象的なものです。
だからこそ表現しがいがあり
作品を豊かに見せてくれます。
書籍やメディアから感情を示すフレーズを探してみましょう。
描く前に決めても良いですし
描き終わってから決めても面白いです。
題名としては直接的な表現ではない分
受け手によってイメージが膨らみ
興味を持ってもらえます。

 

比喩

伝えたいテーマを何か別の言い方に
置き換えて題名にするのも面白いです。
言葉の言い換えですね。
伝えたいテーマに近い性質を持つ
固有名詞、名詞、形容詞を見つけて
言い換えてみましょう。
ベタな表現は避けたいところですが
遠回しすぎるのも共感してもらえないので
気をつけましょう。

 

座右の銘にしたい名言

映画・漫画・小説に出てきた名言、
過去の偉人の名言などを題名にするのも
面白いです。
普段から心に響いたフレーズを
ストックしておくとスムーズです。
あなたの心に響いた名言は
あなた自身を形成している価値観であり
作品の雰囲気にも反映されているはずです。
名言をあなたらしく絵で表現できたら
素敵ですよね。

 

場面

見た人に擬似体験をさせるような
場面の再現もとても情緒豊かです。
いつ(季節・時間)、どこで(場所)、
誰と、何をしたかの視点から
題名をつけてみましょう。
作品に人物が登場しなくても大丈夫です。
風景だけ、モノだけの描写でも
体験者の目線で描いたことが伝わります。

 

題名をつけるタイミング

題名をつけるタイミングに関して言うと、
私は描いた後につけています。

作品の方向性や表現したいテイストを
何となく思い浮かべながら描き始め、
描き終わったら仕上がりを見て
題名をつけています。

描いていてたまたま決まった色や
テクスチャーが意外としっくりきて、
思いもよらない方向性に向かったりします。

つけるタイミングは人それぞれです。
描く前に決めてもいいですし、
描いてる途中に思い浮かぶかも知れません。

例えば制作スタイルがまだ定まっておらず
自分の画風に迷いがあるなら、
最初に題名を決めてしまえば、
ブレずに進めることができるかも
知れません。
自分で考えやすいタイミングで
つけてみましょう。

 

題名のヒントは身の回りにたくさんある

意外性のあるフレーズや自分の気持ちに
ドンピシャなフレーズを見つけたい時、
便利なのが辞書や本、雑誌です。

たまたまめくったページに素敵なフレーズ
が眠っていたりするものです。

フレーズを探すときは
美術系のジャンルに限らず
色々な世界に目を向けてみると
良いでしょう。
全く別ジャンルの世界にこそ
ヒントがゴロゴロ転がっています。

美容、ファッション、料理、スポーツ、
旅行、映画、小説、音楽、動植物…
色んな視点からヒントを探してみると
思いもよらない発見や刺激がありますよ。

 

まとめ

今回は題名の考え方について
お話ししてきました。
題名の大事さについて
お分かりいただけたかと思います。

例えば私たちが普段、
買い物をするときでも
商品のネーミングによって
中身を判断したり、
購買欲が掻き立てられたりします。

題名は作品の本質を伝えるとともに
作者と鑑賞者の距離を縮めてくれる役割
果たしてくれます。

絵も同じです。

ぜひ素敵な題名をつけてみてください。
自分の作品にもっと愛着が湧いてきますし、
あなたのこと、あなたの作品に
共感してくれる鑑賞者が
増えることでしょう。

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