絵の上達を最短で | 時間がなくても毎日簡単にできるおすすめ練習法

こんにちは、画家の落合真由美です。

今回は絵の上達についてのお話です。

絵の上達にはやはり練習量をこなしていく
というのは言うまでもありませんが、
そんな中でも
「普段なかなか時間が取れない」
「毎日簡単に取り入れられる
おすすめ練習法が知りたい」
など忙しい方や
「なかなか上達しなくて辛い」
「早く上達できる方法や考え方を
知りたい」など
初心者や中級者で悩んでいる方も
いらっしゃると思います。

そんな方々へ
「短時間で出来る」
ということをポイントに
お話をしていこうと思います。
毎日の隙間時間に取り入れやすい上達法
なので実践しやすくなっていると思います。
ぜひやってみてください。

毎日できるイメージトレーニング

毎日コツコツやってほしい
イメージトレーニングなのですが、
自分が参考になる作品を集めて
インプットしていくというものです。

上手いと思った作品画像を
保存して自分だけの参考作品集
作ってみましょう。
毎日のちょっとした時間に
上手いと思った作品画像を
少しずつ溜めていくものです。

参考になるポイント別に
まとめて編集しておくと
見返す時に便利です。

参考になるポイントとは例えば

テーマのチョイス

構図

色の構成

立体感の表現

リアルな質感の再現

見どころのある細密描写

明暗の付け方

絵の雰囲気が好き

タッチが好き

などです。

自分が迷ったり立ち止まったりした時に
要因別にまとめたものを見返すことで
スピーディーな解決に繋がります。

参考作品集を作る目的は
「自分がなりたいゴールイメージ」
を確実にインプットしていくためです。

集め方としては
美術図書館に行く時間がなくても
ネットで美術館の所蔵作品をすぐ見ること
ができますし、
インスタで現代のアーティストの作品を
見るのも参考になります。

作品は絵だけではなく写真作品でも
構図、モチーフの構成方法、主役の見せ方、
色彩センスなど
盗める要素が盛りだくさんです。

世に出ている作品は
どういう見せ方で表現すれば
感動してもらえるのかという
肝を掴んでいます。
「この部分をピンポイントに描けば
伝わる」とか
「この角度から描くとカッコよく見える」
とか「この構図の取り方が目を惹く」とか
得するテクニックをたくさん持っています。

これらの作品を集めていくことで
ゴールイメージを肌で感じ取って
インプットしていきましょう。

 

早く上手くなるには真似すること

上手い参考作品は集めた後に
しっかり実践してアウトプットすることで
更に自分のものになっていきます。

構図ひとつ見直すだけでも
絵が180度変わることだってあります。
集めた参考作品集を使って
構図の取り方を真似してみたり
簡単に取り入れられることから
実践していきましょう。

 

時間がなくても毎日できる「1分クロッキー」

何かの隙間時間に小さなクロッキー帳に
1分くらいで身の回りのものを
クロッキーしてみましょう。
1分クロッキーも1日のうちで出来る時に
何セットもこなしていくと良いでしょう。
たかが1分でも毎日何セットか続けていく
と特徴をつかんで表現する力が
確実につきます。

 

上手く見せる方法は遠近を描き分けること

絵の上手さを示す簡単な方法として
「遠近の描き分け」があります。
これを意識するだけで
絵が変わっていきます。
絵とは二次元の画面に三次元の空間を
表現していくわけですから
奥行きを表す技術は肝心なわけです。
遠景と近景を描き分けるということですが、
近景は鮮明に強く、
遠景はぼんやりと弱くという風に
明確に描き方を変えると
見た人にしっかり伝わります。

遠近の描き分け方については
こちらで詳しく解説しています↓

奥行きのある絵を描くには?絶大な効果がある2つのテクニック

 

【描く前の簡単ステップ】形を触る

絵を描く時は勿論、
普段何気なく過ごす日常でも
モノの形を手で触って
日頃から肌で感じ取って欲しいと思います。

私は学びたての頃は、
よく絵を描く前にモチーフを触って
形を体で感じることを大事にしていました。

ただ一方向からみているだけだと
形の起伏や厚みなどが分からないからです。
自分の顔を手のひらで触っていくと
正面から見ただけでは分からない側面
があることをしっかり感じます。
人の顔を手で触って立体として感じると、
顔正面と後頭部の前後の面、
頭頂部と顎下の上下の面、
頬骨から耳にかけての横の面
とはっきりとした面の切り替わりがある
ことが分かります。

正面から見ただけではこの上下の面と
横の面を軽く捉えてしまいますが、
自分の手で触ることで
認識を修正することができます。

顔を正面から描くと
頬骨と耳が同じ位置感に見えますが
実際にはこれだけの距離の側面が
潜んでいることが分かれば
奥行きを表そうと
意識が変わってくるでしょう。

例えば頬骨が前にあって耳が後ろにある
という強弱をつけての描き分けから
奥行きのある立体的な絵に
上達していくわけです。

このように自分の手で触るだけでも
マインドが変わりとても効果があります。

 

【簡単な練習法】面取りで描く

手で触って感じた面を
実際に絵にしてみましょう。
モチーフの形を大きな面に分割して
描いていくものです。
面で描くことが目的なので
実際の見たままの形でなく大丈夫です。
下絵を描くような気軽な感覚で
色々なものを面で捉えて
実際に面で描いていく練習です。
本番でも面取りの意識で
立体的に描いていけるようになるでしょう。

 

最短で上手くなるのにおすすめのモチーフ

モチーフは勿論好きなものを描いて
大丈夫なのですが
上達のために成果が出やすいモチーフ
があります。
身近にあるモチーフですし、
とても勉強になりますので
ぜひ取り組んで欲しいものです。
これらのモチーフをマスターすると
色々な絵に応用できるようになります。

 

【人物】

身近に観察できて上達に役立つモチーフは
人物です。
小さなクロッキー帳に空いた時間に
数分で描く習慣をつけていくだけで
効果があります。
大きな人物を小さな画面に収めてまとめる
には形を上手く要約していく必要
があり観察力が必要です。
人物は形が複雑で量感もありますので
人物が描ければ
立体を正確に捉えられる力が
磨かれていきます。
自画像や街中の人を描いたり、
自分の手や足を色々な角度から描いたり
身近なところにモチーフがあるので
取り組みやすいです。

人物デッサンが最短で上手くなる!人物らしく描くための8つの攻略法

 

 

 

【りんご】

りんごはよく見ると
左右非対称の複雑な形をしていて
立体を描くために学ぶべき基礎が
詰まったモチーフです。

「りんご」でどんなことが学べるのかは
こちらで解説しています↓

りんごの上手な描き方とは? りんごからデッサンの基礎がすべて学べます

 

上達に欠かせない「背景」の考え方

これは描く時の環境についてのお話
なのですが例えば
デッサンをするとき
画用紙の白を活かした白背景
で描き進めるのに
観察対象のモチーフは
背景が白壁じゃないとしたら、
描く画面とモチーフとで
状況設定が違うため
デッサンが少し難しくなります。
背景が白の場合とそうではない場合は
モチーフの色の見え方に
違いが出てくるからです。

画用紙の白を活かした白背景で描き進める
なら観察対象のモチーフも白壁にして
同じ状況設定にすると
見たままを描き写せる環境になります。
逆に観察対象のモチーフが
白壁にできない状況なら
描く画面も同様に見たままの背景を
描いていくと辻褄が合ってきます。
「描くモチーフと画面の背景の状況は
統一する」ということが
絵をスムーズに描くコツです。

 

【上達の簡単ステップ】描きやすい画材を選ぶ

描き慣れない画材で描くと
画材を使いこなす難しさに
気を取られてしまうので、
鉛筆など自分が描き慣れた画材で
練習していくことも上達の近道です。
使い慣れない画材で描く場合は
画材に慣れるまでは
上手くいかなくてもしょうがない
と割り切って、
画材の扱い方を別に勉強しながら
モチーフの観察が
おろそかにならないようにしましょう。

 

【上達の簡単ステップ】得意なモチーフを描く

比較的自分の好きなモチーフや
得意なモチーフを選ぶことは
短時間の練習で成果を上げやすいです。

まずはちょっとでも描きやすいものから
手をつけて「自分の好き」を伸ばしていく
つもりで取り組むと良いでしょう。

例えば植物など細かい凹凸や
ザラザラした質感のモチーフを
描くのが好きな人が
ツルッとした質感の工業製品など
を描いても筆が乗らず
余計にハードルを高くしてしまいます。

自分の「好き」や「得意」を伸ばすことで
描き方の攻略法を自然と身につけることが
できるようになるものです。

 

上達の基本はやはり「デッサン」

絵が上手くなりたい時は
なるべく色を使う絵の具などではなく、
鉛筆などの色を使わない白黒で描いていく
デッサンがおすすめです。
色を使いこなす問題を排除して
取り組むことができます。
色を使う場合は
彩りのセンスだけでなく、
様々な色を一度白黒に置き換えて
整理していく必要があるため
難しくなります。
やはりデッサンをやることが
上達の基本です。

 

まとめ

絵の上達は一朝一夕にできることでは
ありませんが
「時間がない」とか
「ハードルが高すぎる」とか
思っている方も
毎日ちょっとずつ出来たり
始めやすいことからやってみると
良いと思います。

今回紹介した方法は
実際私がやってみて
効果があった方法ですので
ぜひ実践してみてほしいと思います。

後々かならず効果を
実感できると思います。

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