絵を簡単に描くには?絵を描くのが苦手な人や上手くなりたい人のハードルを下げる12の考え方

こんにちは、画家の落合真由美です。

絵を描くことって難しいですよね。

絵を描くことの難しさは経験を積んで
上達してもなくなるわけではなく
どんなに上手い人でも色々な要因によって
上手くいったり難しくなったりするものです。

必要以上に苦手意識を持ちすぎてしまったり
上手く描けなくて描く気が失せてしまったり
ということもありますね。
描くことが好きな人もそうでない人も
絵を描くことのハードルを下げて
楽に描いていくための考え方
解説していきます。

①何を描いたら良いか分からない時

何を描けば良いのかというのは
描くときの悩みの一つでもあります。
描きたいという欲求がわいてこないときや
何を描いて良いか分からないときは
描くテーマのストックを
たくさん持っておくといざという時に
アイデアがどんどん出てきやすくなります。

こちらを参考にしてみてください。

【絵のテーマの決め方は?】何を描くか困ったときの具体例一覧

②簡単なアングルから描く

モチーフをどの角度から描くのかは
絵の難しさに大きく左右します。
形が見えずらいアングルや
遠近感を極端に描き分けないといけない
アングルは絵を難しくします

また光がきれいに当たってないと
形の起伏が見えずに
のっぺりとした絵になりがちです。
形の起伏がはっきり観察出来て
描きたいという意欲がわくアングルから
描きましょう。

 

③簡単なモチーフを描く

どんなモチーフをどのような設定で
どんな画材を使って描くのかという
環境設定は描きやすさに大きく左右します。

このモチーフはこの角度で
こういう光の当たり方で
この画材で描くからこそ上手くいく
というような良い条件が揃うからこそ
良い作品が生まれたりします。
自分の見方や描き方の癖に合っている
モチーフというものもあります。

自分が描きたいと思うもの、
描きやすいと思うもの
をモチーフに選ぶようにしましょう。
あなたの長所が生かされていくはずです。

とりわけ難しいとされているモチーフは
人物画です。
人物画は形が合ってないと
印象がその人に似てこないので
人物像が対象とかけ離れればかけ離れるほど
どんどん難しくなり
モチベーションが下がってしまいがちです。

自然物や自然風景などは
形が取れなくても味わいのある雰囲気で
楽しく描きやすいモチーフです。

 

④自分に合ったサイズで描く

小さなサイズで描けば気軽に楽しめますし
早く仕上がるので達成感を味わうことが
できます。
初めての画材で描く時や
新しい表現を試みたい時、
時間がない時などは
小さなサイズが便利ですね。
自分の描き方のスタイルと取り組む時間に
合わせて絵のサイズを選びましょう。

 

⑤何色系統にするか決める

絵がきれいにまとまらなかったり
センスのない絵になってしまったり
何を描いているのか
何を伝えたいのか分からない絵に
なってしまう要因の一つとして
色使いが大きく関係してきます。

描き始める前に
何色系統の雰囲気の作品にするのか
決めておく必要があります。

メインで使う色を3色くらい
ピックアップしそれに合わせて
全体の調子を整えていくと良いでしょう。

扱う色を少なくしておいたほうが
統一感が出やすく
全体の調和を作るうえで簡単になります。

色彩センスや知識がなくてもOK | 初心者もできる調和のとれた色の組み合わせ

⑥お手本にできる資料を用意する

絵を描く場合は
しっかり観察するための資料がないと
満足に進めることができません。

想像で描くのではなく
モチーフを目の前にセッティングして
しっかり観察できる環境を作ることです。
それが難しい場合は鮮明に映っている写真
用意する必要があります。

またどんな絵を描きたいのか
お手本にできる絵の資料を手元に置いて
真似するのもスムーズです。

 

⑦タイムリミットを設ける

タイムリミットがあれば
自ずと手が動くものです。
集中力や決断力が増し
描くスピードが速くなるはずです。
すると手数が増えて
絵のクオリティーが上がったり、
苦手意識の払拭に繋がります。
まずは絵の出来に拘らず
タイムリミットを自分で決めて「速く描く」
ということをやってみましょう。
どう描いたらいいか迷って何もしないよりも
手を動かすことで思いもよらず良くできたり
何かを得られるはずです。

絵を描くスピードを上げるには?平均はどのくらい?描くのが遅い方は必見です

⑧下描きをして形を決める

どんな作品にするのか
下描きを簡単にしましょう。
大事なのは構図です。
構図が絵の第一印象を決める大事な役割を
果たします。
構図が変だといくら頑張って描いても
引き立たなくなってしまいます。
画面に対して主役が引き立つ構図
になっているか、
画面に余計な余白がないか、
モチーフの入れ方が
大きすぎたり小さすぎたりしていないか
最初によく確認しておくことです。

センスある構図を取るためには?構図の考え方・アイデア・構成力アップの練習法

⑨設計図を描く

絵を描くことが苦手な人は
「まずどこから描き始めたら良いのか
分からない」とよく言います。

簡単に描くコツは形を単純化することです。
モチーフを見てそれを単純な形に置き換える
とどんな形なのか設計図のようなものを
描きます。
丸、三角、四角など単純化した
大まかな設計図を別の小さなクロッキー帳に
描いて準備をしておきます。
本番はその設計図をもとに
徐々に細かい部分の形を描いていきます。

また輪郭線を正確に描いていくコツは
ネガスペースをよく見ることです。
モチーフそのもののシルエットのことを
ポジスペースと呼びますが、
その周りの余白の空間のことを
ネガスペースと呼びます。

通常輪郭線を描くときは
ポジスペースの部分を観察して
描いていきますが、
簡単に描く手法として
ネガスペースを見ることをお勧めします。

ネガスペースを見ることで
先入観なく純粋に形を見ることが
できるからです。

手を描くなら手そのものを観察しますが
手の背景にあたる余白の部分を見て描くこと
で結果的に手の輪郭線を正確に描くこと
につながります。

このように設計図を描いて
ネガスペースを見ることで
絵の描き始めの最初のハードルを
払拭することができます。

 

⑩トレースして色塗りを楽しむ

絵を描くことの最初のハードルは
形を正確に描く所にあります。
形を正確に捉えられているからこそ
リアルな明暗をつけたり
細かく描きたいという
モチベーションが湧いてくるものなので
形を正確に描くのが苦手な場合は
お手本をトレースして
完璧な輪郭線を定めてから描き始めるのも
おすすめです。

お手本の下にカーボン紙を敷いて
なぞることで転写させたり、
お手本の資料と画用紙に
同じ比率のグリッドを引いて
形を写したりします。

輪郭線を綺麗に描けたら
あとは色の構成や細かい描写を
楽しみましょう。

【絵画の模写のやり方】美術初心者が模写で力をつけるためのコツ

⑪使い慣れた画材を使う

今まで使ったことのない画材を使って
描く場合、
画材に慣れるまでは
ある程度数をこなすしかないというのは
否めません。

鉛筆で描けばある程度思い通りに
手を動かせるのに
油絵になると上手くいかないなど
画材によって描き方を大きく変えなければ
いけないということはよくあることです。

描くことを難しく感じたり
スランプに陥ったり
モチベーションが上がらないときは
自分が使い慣れた画材や好きな画材を使って
自分らしく自由に描くこと
大切にしてみましょう。

新たな画材に挑戦しなければならないときは
上手く描けないのは当たり前なので
画材の特徴を掴んでいくまで
頑張って数をこなしていきましょう。

 

⑫抽象画を描く

絵は見た通りに写実的に描くだけのもの
ではありません。
ただ無心に色を塗ったり手を動かすだけでも
面白い作品になります。

抽象画は画力を気にせずに
誰にでも楽しく描ける絵のジャンルです。
気軽に描いてみましょう。

抽象画の描き方や鑑賞する時の楽しみ方|カンディンスキーやモンドリアンの代表作も解説

まとめ

絵を描くことが苦手な人、得意な人、
苦手だけど描かなければならない人、
これから上達を目指して
頑張ろうとしている人、
あらゆる人に向けて
絵を描くことがスムーズに楽しくなる
簡単なコツを解説してきました。

モチベーションや環境を整えて
自分らしく描くことで
頑張ったことがしっかり実になると
いいですね。

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